スピッツ「点と点」解釈 「昨日の朝飯」の意味とは

 スピッツの「点と点」、とても好きな曲です。

一見ユーモラスなフレーズも重要な意味があると思ったので、私の解釈を書いておきます。


「昨日の朝飯も思い出せそうだし」の意味

この曲で一番耳に残るフレーズは何と言っても「昨日の朝飯も思い出せそうだし」だと思うんですよね。


ユーモラスさを加える役割

通常「昨日の朝飯も思い出せない…」みたいな使われ方をすることが多いですが、「思い出せそう」と持ってくることで、ひねくれた精神性を表していると思います。

このフレーズのユーモラスさ、「引き」の強さは独特で強烈です。


行き先の暗示

フレーズの面白さだけではなく、歌詞の重要な意味を暗示する役割も果たしているように思います。


この曲は「点と点」というタイトルだけあって、”真っすぐに君を見る ななめの風ん中”のように直線を想定させる描写が多いです。

(2点が定まると直線が定まるという、中学で習ったやつです)


その中で出てきた「昨日の朝飯も思い出せそうだし」は確定した過去の点です。

その反対側にある点は何かといえば、それは不確定の未来でしょう。

これはその直後に出てくる「一緒に行こうよ」の行き先を指しているものと思われます。


時間軸を直線的に捉えた技巧的な表現だと思いました。