全く後悔なく過ごしている人は少数派だと思います。
ブロニー・ウェアさん著「死ぬ瞬間の5つの後悔」が何かヒントをくれるかもしれません。
死ぬ瞬間の後悔とは
日常生活に追われているとやりたいことを後回しにしがちですよね。
この仕事が落ち着いたら、お金がたまったら、育児が終わったら、老後になったら…
それは果たして叶うのでしょうか?
どうも死ぬ瞬間に全く後悔しないように生きるということは簡単なことではないようです。
この本には、ブロニーさん自身の半生、患者との思い出とともに、多くの患者が語った「後悔」が綴られています。
その後悔がこちらの5つです。
・自分に正直な人生を生きればよかった
・働きすぎなければよかった
・思い切って自分の気持を伝えればよかった
・友人と連絡を取り続ければよかった
・幸せをあきらめなければよかった
結構ドキッとしませんか?
簡単なようで難しい、当たり前のようで忘れがちなこの5つ。
多くの人が実感できる本質的な内容ではないでしょうか。
幸せをあきらめなければよかった
私は特に「5.幸せをあきらめなければよかった」が印象的でした。その章に、こんなくだりがあります。
患者のローズマリーさんという女性は、”自分は幸せになる資格がない人間だ”と思い込んでいました。
そんな ローズマリーさんに「幸せになりたいけれど、どうしたら良いのか分からない」と言われたブロニーさんはこのように答えます。
「そう、まずは30分間だけ、幸せなふりをしたらどうでしょう。きっと楽しくて、本当に幸せになれるかも。微笑むという動作をすることで、実際に気持ちが変わるらしいですよ。(中略)
何か素敵なことを言い、必要なら庭の景色を眺めたりしてください。いつも微笑みをたやさないようにしてね」と私は指示した。
(中略)
今なりたいと思う自分になればいいと思ってもらえるように。幸せになるには、意識して努力することが必要なときもある。
「自分が幸せになる努力」を怠っている人は多いです。
「人のため」「社会のため」を求められることが多いですが、自分の幸せを後回しにしていないでしょうか。
「自分の幸せ」を求めることは悪いことではないはずです。
むしろ、自分に余裕がない人が他者を思いやれるわけがありません。
「自分の幸せを考えること」は、周りの人の幸せにもつながります。
これは当たり前のことなのですが、忘れがちなことでもあります。
そんな忘れがちなことを思い出させてくれる本だと思います。
著者のその後
加えて言いたいのは、この本は、ただ死に直面した患者さん達の言葉を紹介しただけの本ではないということです。この本には、ブロニーさんの波乱万丈な半生とその時々の心象過程が丁寧に書かれています。
時に深く悩みながらも自分の人生に真摯に向き合うブロニーさんが、「あるがままの自分」を獲得する過程を収めた本だという見方もできます。
ブロニーさんのブログ「Inspiration and Chai」では、「死ぬ瞬間の5つの後悔」を出版した後に学んだことが書かれていました。
「”5つの後悔”のあとで私が学んだ5つのこと」(ざっと訳しただけなのでニュアンスが違ったらスミマセン)
・勇気は、夢を実現するために一番大切な道具です。
・負けることは、努力することや強制することよりはるかに効果的です。
・夢を実現するためには自分の限界を超えることが必要です。
・セルフケアは本当の人生を送るためにとても大切です。
・実生活のつながりは楽しみの源です。
Five Things I Have Learned Since Five Regrets — Bronnie Ware
こういうところからも、ブロニーさんが過去の経験を元に”今”を生きていることが分かります。
まとめ
「後悔しないように生きる」のは難しいことですが、”今”を生きている人すべてが向き合うべきテーマではないでしょうか。これらの後悔をしないために、自分の幸せを見つめるきっかけをくれる本です。
ではまた♫